人生のパートナー探し戦略をセールスフォース流で考える
はじめに
こんにちは、あたまがきんに君です。最近失恋をしてしまい、とても落ち込んでいます。普段は16kgのダンベルを持っているんですが、今は2kgのダンベルも持てないほど深刻な状態です。心の筋肉を鍛えてなかったのが仇となりました。。
それでも友達やマッチョたちに励まされてひとまず気持ちの整理はついたんですが、今は人生のパートナーが見つからないかもしれないという不安があります。
失意のどん底にいる中、飲みに誘ってくれた友達とお酒を飲みながらその不安について、多少ふざけながら相談をしてた時に一緒に考えた「人生のパートナー探し戦略」を共有したいと思います。
マッチングアプリは「人生のパートナー探し」の解決策になりうるか?
最近はマッチングアプリを利用して出会いを求める人が増えてきたと思います。しかし、個人的にはこの方法よりももっと良い方法があると思っています。マッチングアプリで人生のパートナーを探そうとしたことがある人はわかると思いますが、めっちゃくちゃお金も時間もかかりますよね。要するに、ただマッチングアプリを始めるだけでは非効率なんです。この世には出会いきれないほどの人間がいるので、自分が使えるリソースをどれだけ割いても探索しきれません。ましてや運命の相手に出会えることなど、到底敵わないでしょう。
人生のパートナー探しには戦略が必要
使えるリソースに限りがあるため、目標達成のための戦略が必要になります。では、「人生のパートナー探し」という目標達成のための戦略はどのように考えれば良いのでしょうか?
いろいろな方法があると思いますが、本記事ではセールスフォースが発明したThe Modelというやり方に乗っかろうと思います。
The Modelとは
本来The Modelが適用される問題空間は、BtoBビジネスになりますが、これを「人生のパートナー探し」というドメインに落とし込んで考えてみましょう。
理論編
BtoBビジネスとパートナー探しの根本的な違い
The Modelを考える上で、BtoBビジネスとパートナー探しの根本的な違いは倫理問題でしょう。The Modelではどれだけ多くの人に売ることができるか(どれだけ商談をクローズできるか?)が重要になってきますが、商談をクローズして良いのは倫理的に1件のみです。
また、The Modelとはそもそも分業体制のことを指しますが、パートナー探しでは、すべてのチームの役割を自分でやる必要があります。分業できないため、非効率になってしまう部分も存在します。
例えば、営業活動でいうと、営業がすぐに受注出来そうな顧客の対応に追われ、新規開拓や既存顧客のフォローには労力を割きにくくなるといったことです。The Modelではマーケティングとインサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスに分業することによってうまく回しています。
目指すべきは「いかに高単価顧客を獲得することができるか?」
パートナー探しでは倫理的に商談を一つしかクローズしてはいけないため、目指すべきところは「いかに高単価顧客を獲得することができるか」になります。これを「パートナー探し」に置き換えていうと、「いかに自分に利益(幸福)をもたらしてくれる人と付き合うか」になります。そして幸福は人それぞれの定義があり、安定を望む人もいれば、楽しさ重視だったり心のつながりを望む人もいます。
高単価顧客を獲得するために重要な要素は2つ
原則、顧客は自身が製品を利用して感じることができた価値の分だけ料金を支払うはずなので、一つ目は「製品を利用することで顧客が感じることができる対価をいかに高めることができるか」、つまり自分というプロダクトが提供できる価値がいかに相手にとって価値があるかという「相性」です。一方でどれだけ製品が顧客にマッチしていたとしても、顧客のお財布事情が悪かった場合は支払われるお金は頭打ちになります。そのため二つ目は、「顧客の支払い能力」になります。
1つ目の「製品を利用することで得られる対価をいかに高められるか」をパートナー探しに置き換えると、「自分がどれだけパートナーのことを愛することができ、それをパートナーに感じてもらえるか」になります。自分が相手のためを思ってやった行動でも相手がそれを求めていなかったら対価には換算されません。例えば、悩んでいる相手に対して賢く合理的なアドバイスをしたとしても、相手が求めていたものが共感だった場合はNGです。要するに自分が与えることができるものと相手が求めるものの相性の話ですね。
2つ目の「顧客の支払い能力」をパートナー探しに置き換えると、パートナーがどれだけ愛に長けているかです。フロムの「愛するということ」には愛は技術であると明記されていました。技術ということは、しっかりと理論を学ぶことに加え、絶え間ない努力による修練が必要になります。この修練をどれくらい積み上げてきた人なのかがパートナーの支払い能力になります。
愛情表現には様々なものがありますが、単純なスキンシップや言葉で伝えるだけではなく、相手のためを思って行動ができたり、「共感を求めている人に対しては共感を持って接する」みたいな幅の広い愛情表現ができる人は、支払い能力が高いでしょう。そういった成熟した人と共にいることは、あなたにとってたくさんの幸せをもたらすでしょう。
BtoBビジネスとパートナー探しで共通の部分
後ほど詳しく紹介しますが、The Modelで定義されている顧客のライフサイクルに対してどのように接していくかはそのまま使えると思います。
マーケティング活動の成果としてMQLを獲得
インサイドセールスに渡してハイタッチで顧客と関わりSQLを獲得
SQLに対してフィールドセールスがハイタッチで商談クローズ
顧客が望むサクセスに向けて支援を行っていく
また、チャーン(解約)がBtoBビジネスにおける大きなリスクという点も同じです。パートナー探しにおけるチャーンは「別れを切り出されること」です。信頼していたパートナーにチャーンされた時の精神的苦痛は寿命を縮めるほどのものでしょう。
もちろん自分にある根本原因を見つめ直すきっかけにもなるので、立ち直ることができれば絶対にプラスになりますが、失った寿命は戻ってきません。そして、いかに多くの人とお付き合いしようとも、チャーンされてばかりでは人生のパートナーは見つかりません。
そのためチャーンがパートナー探しの最大のリスクと考えてサクセス戦略を厚めに練る必要があります。また、サクセス戦略だけではなくマーケ活動やセールス活動で期待値のすり合わせをしっかり行うこともチャーンレートを下げることに貢献します。
なんなら、できるだけチャーンレートを下げることができるように、多少MQLやSQLのコンバージョン率は下げても価値観のすり合わせを入念に行うことが重要です。
実践編
The Modelを機能させるには各チームの戦略/戦術とシームレスな連携が必要です。マーケティングからインサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスそれぞれで追いかける数字ややり方が異なります。
また、ただ数字を追いかけるだけではなく、いろいろなトライをしていく中で学習をして、問題空間の解像度を高めていくことも重要です。学習して解像度を高めていく必要がある理由は、商談クローズやサクセスの再現性を高めるためです。
そして、各チームにおける学びは、最終的に「自分というプロダクトを磨くこと」と、「戦略をより最適化していくこと」に昇華されます。
ひとまず、それぞれのチームの戦略についてみていきましょう。
マーケティングについて
あらゆるチャネルを用いて自分というプロダクトに興味を持ってくれる層を集めます。その成果がMQLという数字に現れます。
ここで重要なのは「MQL(Marketing Qualified Lead)という数字の定義をどうするか?」です。
一般的にはマーケティング活動における見込み顧客の数を表しますが、それを自社のビジネスにおいて、MQLをどのように定義にするかによってかなり戦略が分かれます。
単純に「自分のことを知っている異性の数」とするのはナンセンスで、「パートナーが欲しいという母集団における、自分の認知度の獲得数」でも少し広いと思います。
「パートナーが欲しい人の中でさらに、自分の人柄を知っていて、自分と話したいと言ってくれる人、かつ自分もちょっと話してみたい人の数」とかが良い気がします。
この質(MQL)をちゃんと満たす関係性になる、かつ効率よく数を増やすには、どのチャネルをどのように活用するかがマーケティング戦略になります。
さらにより戦略に厚みを持たせたければ、The Modelを進めていく上で重要な概念である「ファネル」というものをイメージすると良いでしょう。マーケの役割としてはいかに風呂敷を広げるかも鍵になります。そのためMQLの数値だけにこだわるのではなく、いかに風呂敷を広げているか(いかに多くの認知を獲得できるか)も重要な要素になっていきます。
Youtuberになるのか、街コンに行くのか、友達に紹介してもらうのか、会社で飲み会を企画するのか、バチェラー/バチェロレッテに出るのか等、いろんな方法がありますが、定義したMQLの獲得に一番影響しそうな施策を打っていくというのが良さそうです。恋愛リアリティショーに出る場合は、メディア出演におけるリスクをどう捉えるかも重要ですね。
もし市場動向がわからなければマッチングアプリ等を使って、ライトに数人と会ってみて市場調査してみるというのも良いかもしれません。最終的には自分が勝負する市場や、PRしていく市場が見えてくると効率は格段に上がります。
インサイドセールスについて
インサイドセールスはマーケが獲得したMQLに対して、ハイタッチで見込み顧客の育成を行います。育成した成果がSQL(Sales Qualified Lead)という数字になります。そのためSQLの定義もしっかり考える必要があります。
SQLの定義としては、「自分の魅力を知って付き合っても良いと思ってくれている人の数」としましょう。
インサイドセールスからはハイタッチになるので、ここで初めて個別のデートが行われるわけです。ここではお金も時間も個別にかけていきます。背伸びする必要はありませんが自分の魅力が十分に伝わるようなデート設計をする必要があります。
話してみたい -> 付き合っても良いかも
に変化するには自分の魅力が相手に伝わらなければなりません。自分の魅力を考える上で気をつけなければならないことは「自分の魅力で偉そうにならないこと」です。これは「すべてはモテるためである」という本に書いてあります。要約と感想文を載せておくので興味ある方は一読してみてください。
そして自分の魅力を把握できたとしたら、トークの展開や場所やアクティビティを通してうまくデリバリする方法をTry & Errorで探りましょう。
デート設計をする際は、「もし自分とお付き合いをした場合はこんな楽しいことがあるし、こんな辛いことを避けられるよ」というストーリーを相手が描けるデートにするのが理想です。
フィールドセールスについて
フィールドセールスは商談管理が役割になります。すぐに受注出来そうな顧客の対応を行います。
これを人生のパートナー探しに言い換えると、「付き合うことを前提で期待値のすり合わせや、条件の確認を行うこと」になります。ここでは過去の恋愛について聞くとかでも良いでしょう。過去の恋愛で埋めきることができなかった価値観の違いを等をちゃんと話しましょう。お互いの家庭環境やライフプランを事前に知っておくのも良いでしょう。
そのやり方としてはデュアルキャリア・カップルという本がおすすめです。
価値観をすり合わせていく中で、この相手だったらサクセスさせることができそうと本気で思うことができたなら、想いを伝えてパートナーになっていただきましょう。
この段階で相手が自分を受け入れることができなかった場合は、その理由を考察し改善していくことが必要です。そして、価値観を改善する上では、自分の価値観に横たわる前提条件を考察し、バイアスを排除して柔軟性を獲得し、自己変容をしていく必要があります。これを素早く行うにはコーチングが効果的でしょう。
カスタマーサクセスについて
サクセスチームは通常、いかにチャーン(お別れ)を防ぐかということを目指します。お付き合いをしてから、いかにパートナーを幸せにしてチャーンさせないようにするかに注力します。
チャーンを防ぐには、一歩目としてパートナーの解像度を上げていくことに注力しましょう。そしてパートナーが本当に望んでいるサクセスは何かを考えましょう。ここがパートナーファーストでない限り、自分の行動にズレが生じます。ずれが生じた場合、パートナーはサクセスに近づかないだけでなく、遠ざかってしまいます。パートナーが自分といることでサクセスできないという絶望を感じるか、もしくは希望を見出せない状態に陥ると、チャーンが発生します。
例えば、自分は安定を求めている一方で、相手は自分といることによる楽しさを求めているとします。基本的には両立できるとは思いますが、これらの価値観の違いから出てくる行動指針の違いがあった場合に、迫られる選択肢は二つに分かれます。
それは、「相手のために自分を変えるか」、「自分のために相手を変えるか」です。
そしてパートナーファーストで考えることが好ましいので、前者ができるように努力しましょう。仮に相手を変えようとしてしまった場合、その人間関係は破綻に向かっていきます。ただめちゃくちゃ難しくできるようになるまでに時間もかかるのでまずは「自分の小さな箱から脱出する方法」という本を読むのをお勧めします。
パートナーをサクセスに持っていくために必要なことは、上記の本以外でいうと、フロムの「愛するということ」に全て書いてあると思います。それは責任、配慮、理解、尊重の4つです。「愛するということ」を読んで理論を学び、実践していく中で愛の習練を積み上げていく必要があります。
パートナーのニーズに応えるという責任を持つ
パートナーのニーズを把握するために配慮する
パートナーのニーズを深く理解できるようになる
パートナーのニーズを尊重した結果、例えそれが自分の価値観に合わなかったとしてもニーズを満たすように努める
なのでカスタマーサクセスチームが学習し解像度を高めなければいけないことは「その人を愛するということ」になります。また、自分が受け入れることができる相手の性質とそうじゃない性質の境界についても解像度を高めていければより建設的でしょう。
サクセス支援力を強化する
カスタマーサクセスの役割としてもう一つあるのは、お客様がプロダクトを有効活用しきれなかったり、プロダクトだけの価値ではサクセスに届かない場合の、補助として機能することです。
これを「人生のパートナー探し」で考えると、付き合いたての楽しい時間が過ぎて佳境に陥った時に、いかに早く修復できるかです。パートナーが自分の悪い点ばかりを見るようになってきた時に、いかにそれらを早く修復するかが肝になります。
これは、「パートナーのことを尊重すること」と、「自身の柔軟性」がキーになります。特に自分を変えるという柔軟性を失わないように努力しましょう。そのためには、日頃から深い内省を繰り返し自分の価値観に固執しない状態を作ることや、コーチングを通して自己変容を意図的に行った経験を作るのが良いでしょう。
営業力を強化する
自分だけだと営業力には限界があるので、販売代理店になってくれる友達を探しましょう。要するに「友達の紹介を活用しよう」ということです。友達は自分のことも紹介する人のことも知っている上で「合うだろう」というフィルタリングがされているので、かなり質の高いMQLもしくはSQLになります。
一方で販売代理店になってもらうには、その友達に自分のことを売りたいと思っていただく必要があるので、自分磨きは必要になります。そのため自分開発計画を立てて、自分というプロダクト開発にも投資しましょう。
自分というプロダクトの価値を強化する
自分というプロダクトの価値を強化する上では以下の三つに分けて考えるのが良いでしょう。
一方でこれらの対価はプロダクトの利用者が感じるものなので、顧客に求められていなければ意味はないです。
機能的対価
料理がうまい、共通の趣味を楽しめる、タスクを分担できる、性的欲求を満たす、成長につながる刺激をくれる、etc..
感情的対価
安心を得られる、孤独感を激減できる、楽しさをより感じる、etc..
社会的対価
パートナーが高年収、芸能人、かっこいい/かわいい、良い家や車を持っている、清潔感、センスがある、etc..
上記の3つで整理した後に、自分はコーチングで目標設定の際によく使われるライフホイールを応用し、「自分グロースモデル」を作りました。このグロースモデルで重要な点は、それぞれの要素から出ている矢印を途切れさせないようにすることです。
このように定義できれば、自分というプロダクトのグロースモデルが可視化できるため、「どこに注力すれば何が伸びる」とか「ここが伸び切らないのはこの要素がボトルネックになっているからだ」みたいなことがわかります。そのため、自分開発戦略が立てられるようになると思います。
例えば先ほどの「3つの対価」と「自分グロースモデル」を掛け合わせると「自分が不足しているが一般的に求められやすい性質」(おしゃれになること)を見つけることができたり、「自分の強みを活かしたポジショニング」(ゴリマッチョになりニッチ市場で勝負をかける)とかも考えられます。またライフホイールを使うことでパートナー探しだけではなく、人生トータルで自分の幸福につながるための戦略も立てることができるためおすすめです。人生のパートナー探しは自分の幸福度に大きな影響を与えますが、人生の全てではないので、このグロースモデルを活用することでより全体最適を目指すことができます。
ちなみにこのグロースモデルは要素の8個は固定ですが、矢印の数や向き、重要度などは個々人の価値観に応じて全然異なる形になると思います。まずはこのグロースモデルを作ってみるのも良いかもしれません。
「パートナー探しはThe Modelのように分業できない」という欠点をどう埋めるか
パートナー探しはThe Modelのように分業できないため、もうすぐお付き合いしそうな相手との接点を持ちながら、MQL獲得のために街コンに行くみたいな状態が発生しうると思います。
こういったケースは、倫理的にもリソースの割き方としても好ましくありません。理想はより商談クローズに近い人に注力することです。そもそも商談クローズに近い人を複数持つことは精神的にも体力的にも持たないと思います。
結論、見込み顧客のフェーズが一番進んでいる一人に注力し、それ以外の手は止めるということが良いと思います。このタイミングでは、MQLやSQLの獲得よりも、自分というプロダクトの価値を高めながら価値観のすり合わせや自己分析を行うというのが理想です。
自分自身のものの見方を客観的に調べるにはこちらの記事を参考にしてみると良いでしょう。
また、自分が譲れない価値観を相手が受け入れてくれるものなのかどうかの判断(撤退判断)の基準をあらかじめ作っておくのも大事です。SQLに対して盲目的になりすぎたり、リソースを割きすぎたりする可能性を遠ざけましょう。
おまけ
パートナー探しにThe Modelを導入する大きな2つのメリット
念の為復習ですが、パートナー探しにThe Modelを導入する上での大きなメリットはこちらです。
フェーズごとに分解して目標やKPIを立てることができるため、効率的に管理できるようになること
The Modelを回していく中で得られた経験による学習がネクストアクションを明確にしてくれること
とはいってもチャーンレートはゼロにできない
そのため、チャーンされた場合に自分というプロダクトの悪かった点をちゃんと内省し改善することが大事です。そして次の顧客はちゃんとサクセスに導いてあげましょう。ただ、サクセス戦略を過去/未来の顧客に対して個別にチューニングしすぎると次の顧客に対応するオーバーヘッドが大きくなってしまうので、ある程度のサクセスの抽象化や再現性みたいなものも意識するとパートナー探し戦略としてはよりマッチョになると思います。
抽象化や再現性はデータの収集と適切な学習によって実現されます。どういったデータを収集し(どのようにフィールドワークし)、それをどのように学習するかはこだわりましょう。誰とでも付き合えるし誰でも幸せにできる状態が究極の状態になります。
コンバージョンをさらに効率化するには
コンバージョンをさらに効率化するにはProduct Led Growthという考え方を適用すると良いでしょう。
Product-Led Growthとは、プロダクト自体がマーケティング活動や営業活動、サクセス支援活動を担うようにしていくという考え方です。そのために重要なのは顧客がプロダクトの価値を感じるまでのTTVという時間(Time to Value)をいかに短くできるかです。TTVを短くできれば、商談をクローズするまでの営業活動が短縮できたり、チャーンレートも下げたりすることができます。
パートナーがサクセスするには自分をうまく使わなければならない状態では、Product-Led Growthという状態とは程遠い状態にあります。どんな相手であっても早く自分というプロダクトの価値を感じてもらえるように改善していく必要があります。
これをパートナー探しに置き換えて考えてみると、「ファーストインプレッションを磨く」とか「初回デートでいかに自分や相手の魅力を引き出すか」とか「事前情報をいかに伝えるか」みたいなところにこだわると良いかもしれません。
Product-Led Growthの実践には、フリートライアルやフリーミアムのように手軽に試すことができる体制を整えることも大事です。パートナー探しに言い換えると、自分というプロダクトを利用することによって得られる特定の対価をお試しできるプランを用意することですね。
この線でデート設計を考えてみるというのも一つの手でしょう。
最後に
このような形で「人生のパートナー探し」という不確実性が高く効率性も求められる問題空間に対して、The Modelを用いることで効率よく探索していくことができます。一般的に未来に起こりうる結果には幅がありますが、このように効率よく探索していくことで不確実な部分を削減していくことができ、自分が望む未来に対する結果の幅を極小化できるようになります。
今回は各チームの戦略までは話しましたが、各チームにおける具体的な戦術やMQL, SQLやサクセスの定義みたいな部分は、個人の価値観や、想定している相手に大きく依存します。そのため、この大方針を実践していく中で解像度を高めていってください。
あなたの人生を豊かにする人に出会えることを願っております。
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