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楽天からnoteに入社して1年が経ちます

note社で一番若い社員のあたまがきんに君です。入社して1年くらい経ちますが、noteで働く中でようやくnoteの良さが説明できるようになってきたので、満を持して入社エントリを書こうと思います。

note社の社員は多様で、いろんな趣味を持つ人がいますが、私もここに「駅前の鳩を観察する」という特殊な趣味を供養しておきます。note社の皆さんはこんな趣味を持つ私でも余裕で受け入れてくれます。


この記事はnoteのみんな Advent Calendar 2023の5日目の記事です。


楽天での経験

私が新卒で入社した楽天では、楽天トラベルの運用チームの配属でした。もともと、レガシーシステムの運用の一番汚いところを学びたいと思っていたので希望した通りのところに入ることができました。

余談ですが、実は楽天で一番歴史があるシステムは楽天市場ではなく楽天トラベルなんですよ。楽天は「旅の窓口」という古くからあったサービスを買収して楽天トラベルを作ったのでシステムの歴史は一番あります。たしか旅の窓口は1996年とかからあったと思うので、私がこの世に生まれる前からあったシステムの運用をやっていたことになります。

そんなレガシーシステムの運用をしていく中で磨かれたのは、主に以下の3つです。

  • システムの設計やコードがどんな未来を招くか

  • 圧倒的な調査力

  • 複雑なものを複雑なまま処理する能力

お世話になったシニアエンジニアの方に教わったのは、「何も信じるな」でした。ドキュメントはもちろん、システムが吐くログも嘘をついたり、テスト環境で動作確認をしたとしても、本番では想定外の挙動になったり、githubのmainブランチのコードが本番環境で動いているものと差分があったりしました。

他にも仕様や挙動を誰も把握していない太古のシステムや、存在すら知られていなかったリポジトリやサーバがありました。Webエンジニアの業務となると開発を思い浮かべる人が多いと思いますが、私の配属されたチームでは「化石発掘業務かな?」と思うくらいには調査をしまくってました。

一番やばかったのは、ドキュメントもログもなく、ソースコードさえも参照できない外部製品の移行作業でした。違法なまでに黙秘権を行使してくるシステムに対して、ありとあらゆる投げかけ(インプット)をして、そこから出てくる応答(アウトプット)から仕様を推測するということをしてました。気分は捜査が難航している事件の取調べをするベテラン警官みたいな感じでしょうか。

ただ、そのおかげもあり、楽天では自分のキャリアプランで想定していたよりもかなり濃い経験ができました。そのため、転職の時期も早まったという感じになります。

楽天トラベルで働いたのは1年半くらいでしたが、最高に泥臭く、だからこそ風化しない、エンジニアとしての重要基盤を築くことができたと思っています。楽天トラベルの皆さん、ありがとうございました。

なぜnoteに入ったのか

一言で言えば、noteというサービスがとても好きだからです。まだまだ未開拓のサービスも多いですが、現時点で自分が本当に興味があるサービスはnoteくらいしかなかったんですよね。

そしてnoteをもっと知り合いに広めたいし、もっとサービスをよくしていきたいと思っていました。

noteで何をやっているのか

note proという法人の情報発信を支援するSaaSの運用改善チームでバックエンド・フロントエンド両方の開発をしています。

契約請求管理や、その他運用業務の自動化・効率化、コストカット業務をメインに行なっています。

noteに入ってよかったこと

色々良いところがあるんですが、一年くらい働く中で特に自分が感じたことを書きます。

代表取締役CEOの話

入社後のオンボーディングの一環で、会社のミッション・ビジョン・バリューについてCEOからなんでも聞けるという会で聞いた話です。

人の時間の使い方は大きく3種類に分けられると思います。それは仕事と消費と創作です。そして、創作の時間を増やしていった方が人々はもっと豊かになると思うんですよ。

note 代表取締役CEO 加藤 貞顕

私も、noteで創作を続けていて本当に豊かになっていく自分を実感できていたので、この話を聞いて胸が打たれたのを覚えています。

戦略的意思決定がクリエイターファースト

note社が掲げているミッションは「誰もが創作を始め、続けられるようにする」ですが、まさにブレずにここに向かっていると思っています。

若い世代の好みのサービスはタイムパフォーマンスが良いもの、手軽に刺激を得られるものが多くなってきましたが、noteはその流れに乗るよりもクリエイターの創作活動への対価を向上させることを重視していると思います。

クリエイターへのリスペクトがあるからこそ、note記事の要約機能をあえてつけなかったり、クリエイターが創作することへの対価が下がってしまうため広告は避けたりしています。

このようにクリエイターファーストを大事にしているから、クリエイターが創作を続けることができ、良い作品がどんどん生まれるようになっていると思います。

実際に私も学生時代から6年くらいnoteを続けることができています。

心理的安全性が高い

心理的安全性が高いとは、「対人関係においてリスクのあるコミュニケーションをとったとしても罰せられたり、非難されたりしないこと」です。これは、DeNA南場さんがいう「コトに向かう」ということを社員の皆さんができているからだと思います。

社員の皆さんがnoteというサービスが好きで、もっと良くしたいという純粋な気持ちが強いため、自分と異なる意見でもオープンに受け入れてより良い仕事ができるようになっていると思います。

実際に若手がマネージャーやグループ長にゴリゴリ意見を述べている場面を何度も見たことがあります。自分も上司に気兼ねなく発言できたり、他チームに仕事を依頼した時もとても協力的に対応してくれたりしました。

チームリーダーとの1on1の時に、「自分の性格的にこーゆー業務が苦手だと思います、どうしたらいいんでしょうねぇ」みたいな相談をした時も、「苦手を埋めるより強みを伸ばしなよ、苦手な部分は仕組みでカバーするよ」と言ってくださったのも印象に残ってます。

私はこの環境がとても心地よくてスキです。

1年働いてみて成長したポイント

noteで1年働いてみて当たり前にできるようになったこと(note社でパフォーマンスを発揮するために新しく習得する必要があった特性)を紹介します。

コトに向かうこと

今まで私は「自分の成長」に向かっていたことが多かったと思います。しかし、私がnoteというサービスが好きという気持ちと、社員の皆さんがnoteをもっと良くしたいという気持ちが重なり、「コトに向かう」ということができるようになりました。

「自分の成長のために何をすべきか」ではなく、「サービスの成長のため、クリエイターの創作活動の対価を向上させるために何をすべきか」を日常的に考えるようになりました。

たくさんアンテナを張るようになった

事業の成長のためには、私自身ができることを増やして貢献できる幅を広げてく必要があります。そして、それは事業戦略の理解度を高めることが必要だと思っています。

そのため、アンテナをたくさん張るようになりました。The ModelやProduct-Led Growthのような事業戦略の解像度を高めるような本を読むようになったり、顧客解像度を高めるために他チームのスラックチャンネルの会話を普段からキャッチアップするようになりました。

また、今仲間とのコミュニケーション時には、自分が何を求められているかを観察するようにもなりました。

2年目に頑張っていきたいこと

note pro事業はまだまだやるべきことが多く、やるべきことで手一杯になってしまうと思いますが、それでもなんとか時間を作ってより長期的視点を持ったアクションができるようにしていきたいと思います。

事業ドメインと顧客を深く理解した上で、エンジニアならではの視点というか、引き出しを提供できるようになることが求められていると思うので、具体的には、生成系AIの活用事例調査や世の中にあるツールやソフトウェアの調査、note proが生み出しているデータをどう活用すれば顧客のサクセスの再現性が高まるかを考え続けること、企業の広報業務の理解を深めることに時間を割いていこうと思いました。

なので来期の注力するバリューは、「素早く試そう」と「大きな視点で考えよう」と「クリエイティブでいこう」になると思います。

余談ですが、note社で一番のマッチョになることは引き続き頑張りたいと思います。

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