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Product Led Growthを読んで

あたまがきんに君です。Product Led Growthを読んで思ったことを書きます。※今の組織に対する意見というものではなく、今まで仕事をしてきて得た情報と本書を読んだ上でより体系化されてきたものをまとめたものになります。単純に個人的な学習記録として残します。全て個人の感想・考察になります。弊社の事業については仲間を信頼しています。


本書を読もうと思った理由

一言で言えば、仕事で成長が頭打ちになってきているという悩みを解消できる本だと思ったからだ。

転職して約一年が経った頃、仕事で成長が頭打ちになってきていると感じていた。その理由は自分がやるべき範囲のことを当たり前にできるようになってきたからだ。私はなんとかやるべき範囲を広げようと思っていた。ちょうどその時に、私が続けていた社会人サッカーで、ある役割をもらった。それは、「試合に勝つための戦術をチームに導入すること」だ。その役割をこなしていく中で私の悩みに対する答えを見つけることができたのだ。

その答えとは、「やるべきことの範囲を広げるには、戦術理解度を高めることが効果的である」ということだ。

社会人サッカーでは戦術を導入していく立場だったが、その中で戦術理解度の高い個がいた。その戦術理解度の高い個は、「試合に勝つために戦術を導入する」というチームのミッションに向けて自発的に学習を繰り返し、時には周りを巻き込んでディスカッションしたり、自分の周りの連携を強化しようとする。

その結果、チームとして私が現フェーズでは手が回らないだろうと思っていた領域まで手を伸ばせるようになったのだ。要するに戦術理解度の高い個がいることで、チームのケイパビリティが向上した。その結果、チームに勝つための戦術を導入するというミッションの実現が早まったのだ。

その戦術理解度の高い個を観察してみると、戦術理解度が高いことに起因して、理想と現状のギャップに対する解像度も高まり、自分のロールを飛び越えた働きをするようになったのだと思う。もともとその個にそれほどのキャパシティはないと勝手に思っていたが、戦術理解度が高いことによって、頭をシンプルに使えるようになったようだ。空いた脳内の容量を使って自己学習やチームに必要なことを自分で考えて動くようになった。

私は不意にも、その"個"を正しくイネーブルメント(自己組織化)することができたのだった。

私がその"個"にやったこととしては、目指すべきところの言語化、問題空間の定義、問題空間を適切な階層・粒度のサブシステムに分解すること、そしてサブシステム間の関係を明示することだ。戦術理解度が高いというのは、これらを自分の頭で整理して考えている状態だと考えた。

ここまで考えた時に、私の仕事の悩みを解消するためにすべきことがわかったのだ。

私も会社や所属している事業部の戦術理解度を高めることができれば、私自身が、組織の中の個として正しくイネーブルメントされ、速い学習サイクルや適切な視点を得ることができ、やるべきこと・やれることの範囲が勝手に広がっていくのではないかと考えた。

そして、私が所属している事業部はセールス主導型のToB SaaSのサブスクリプションビジネスの分野に位置しており、事業のグロースに対して課題感がある。そしてうちの事業部長が「この本オススメ♡」と言っていたので読むことにした。

本書を読んだ後に目指すべき状態

組織の戦略を理解して、その組織に属する個として自分がイネーブルメントされている状態を目指す。要するに頭をシンプルに使えるようになっていて、適切な学習が行える状態を目指す。

具体的には以下の3つが私の頭の中で整理されている状態。

  1. 事業が取り組んでいる問題空間を頂点から適切な粒度と階層のサブシステムに分解した状態(The modelの解像度を高めた状態)

  2. サブシステムごとの責務と、あるサブシステムが隣のサブシステムとどう連動しているか(システム図でアウトプットしたい。)

  3. アプリケーションエンジニアとして私が考え続けるべき問いは何か?(自分の業務にまで落とし込めて考えられている状態)

本書の内容

サブスクリプションビジネスを取り巻く3つの戦況の変化から、サブスクリプションビジネスが取るべき戦略は、セールス主導型GTM戦略ではなく、プロダクト主導型GTM戦略をオススメすると言う内容である。

GTM戦略とは、その企業が競合相手より優位に立つために、どのようなターゲット層にアプローチするかを具体的に示したアクション・プランのこと

Product-Led Growth p26

サブスクリプションビジネスを取り巻く3つの変化は本書でこう述べられている

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